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家族信託を急ぐべき人、急がなくていい人|大切なのは「制度」ではなく「タイミング」です


「家族信託は早く契約した方がいいですか?」

家族信託のご相談で、よくいただく質問です。

結論から申し上げると、

家族信託を急ぐべき人もいれば、急がなくていい人もいます。

家族信託は、誰にでも今すぐ必要な制度ではありません。

重要なのは、「制度を利用すること」ではなく、その人にとって最適なタイミングで準備することです。

今回は、実際の相談事例をもとに、家族信託を急ぐべきケースと、まだ急がなくてもよいケースについて解説します。


家族信託を急ぐべきケース


実際にご相談いただいたのは、90代のお母様を持つご家族でした。

お母様は認知症の診断を受けていましたが、ご自身の意思をしっかり伝えられる状態でした。

ご家族が心配されていたのは、

  • 将来施設へ入所する可能性があること

  • 自宅を売却して施設費用に充てる必要があること

  • 判断能力が低下すると売却できなくなる可能性があること

でした。

このケースでは、できるだけ早く家族信託を進めることをおすすめしました。


なぜ急ぐ必要があったのか


家族信託は、ご本人が契約内容を理解し、自ら意思表示できることが前提です。

つまり、

判断能力が大きく低下してしまうと、家族信託を契約すること自体が難しくなります。

このご家族は、

「まだ契約できる状態」

だったからこそ、早めの準備が重要でした。

急ぐ理由は、制度ではなくタイミングにあります。


一方で、急がなくてもよいケースもあります


反対に、すべての方が家族信託を急ぐ必要があるわけではありません。

例えば、

  • まだ元気に生活している

  • 財産管理を問題なく行えている

  • 不動産を売却する予定がない

  • 家族内で大きな課題がない

このような場合は、無理に家族信託を契約する必要はありません。

制度は必要になった時に活用すればよく、焦って導入するものではありません。


大切なのは「制度」ではなく「準備」


家族信託というと、「認知症対策」というイメージが強いかもしれません。

しかし、本当に重要なのは、

将来に備えて家族で話し合いを始めることです。

例えば、

  • 将来施設へ入る可能性はあるか

  • 自宅は残すのか、売却するのか

  • 誰が財産を管理するのか

  • 売却したお金は何に使うのか

こうしたことを事前に整理しておくことで、将来の選択肢が大きく広がります。


当事務所では「今すぐ契約」を勧めることはありません


当事務所では、ご相談を受けた際に、すぐ家族信託を提案することはありません。

まず確認するのは、

  • 現在の判断能力

  • ご本人の意思

  • 財産の内容

  • 家族構成

  • 将来想定される課題

です。

その結果、

「今すぐ準備した方がよい」

という場合もあれば、

「今はまだ必要ありません」

とお伝えすることもあります。

そのご家族にとって最適なタイミングを一緒に考えることが、私たちの役割だと考えています。


まとめ


家族信託を急ぐべき人とは、

判断能力が低下する前に準備しなければ、大切な選択肢を失う可能性がある人です。

一方で、

まだ生活や財産管理に問題がなく、将来の課題も差し迫っていない場合は、慌てて契約する必要はありません。

家族信託は「早ければよい制度」ではなく、

「必要な人が、必要なタイミングで利用する制度」です。

制度を導入することが目的ではありません。

ご本人やご家族が将来も安心して選択できる環境を整えることこそ、家族信託の本当の目的なのです。


【ご相談について】


相続・家族信託・不動産・事業承継・共同事業など、関係者が複数いる案件では、

・誰が決めるのか

・誰が責任を負うのか

・お金はどこへ流れるのか

・出口はどうするのか

が整理されていないために、話が進まなくなることがあります。


当事務所では、契約書作成や手続の前に、案件全体の構造を整理し、関係者間の意思決定を支援しています。


「何から整理すれば良いかわからない」

「話し合いがまとまらない」

「手続の前に方向性を整理したい」


そのような場合は、お気軽にご相談ください。


うるくす行政書士事務所

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